全世代の地域住民が利用する広い公会堂【須坂市仁礼 関谷公会堂】
須坂市仁礼地区の関谷公会堂が建て替えることとなり、大津工務店では大工工事を担当しました。
平屋で72~3坪ある、大きな公会堂です。
■平屋で天井高がある広い公会堂
関谷公会堂、一番のポイントは天井高のある、とても広い空間であることです。
一般住宅とは違い、一部屋一部屋が広くつくられているところに、さらに天井が高く設計されているので、一歩足を踏み入れた瞬間から広さを感じます。
日本の住宅の天井高は一般的には2m40cmですが、関谷公会堂の天井高は、
・大広間・物置 3m60cm
・廊下 2m70cm
・湯沸室 2m55cm
と、通常よりかなり高く、大広間と物置においては通常の1.5倍もあります。
天井を高くすることで部屋を広く見せることができますが、関谷公会堂の場合は、元々広さのある空間なので、天井高を上げることで、さらに広く大きな空間になりました。
■天井:ダイロートン仕上げ
今回、天井はクロス張りではなく、ダイロートン(岩綿(=ロックウール)を板状に成形したロックウール吸音板)で仕上げています。
ダイロートンは、耳障りな中・高音域を抑える優れた吸音性があり、空間の音の響きを最適な状態にコントロールしてくれます。
雨などの音も抑えられ、断熱性や不燃性も高いので、多くの人が利用する公会堂ということもあり、トイレ以外は全ての天井がダイロートン採用になりました。
ですが、天井高があるため、天井を貼る作業はとても大変でした。
ダイロートンは、下地用ボードを貼った上に貼る、重ね貼りになります。
脚立は一番高くしないと天井に届かず、上り下りをするだけでも一手間でしたし、上を向いた状態での作業が続くので、首も肩も痛くなります。
そして、広い空間なので、天井を貼るだけで何日もかかりました。
■昔ながらの和室
現代の新築住宅では一部に畳を敷く和の空間が設けられることはあっても、昔ながらの和室がつくられることは少なくなりました。
関谷公会堂では和室があり、畳に障子に襖…そして、昔ながらの床の間があります。
ご年配の方にとっては馴染みがあり、子どもたちにとっては物珍しい和室。
和室の一角を占める床の間は、家の中で最も格式のある場所とされ、掛軸や置物、花瓶などを飾ったり、来客をおもてなしをしたりする空間です。
老若男女が集う公会堂だからこそ、日本ならではの文化を知り、次の世代へ伝えていく良い空間だと感じます。
■新しい、けど、懐かしい
新築といっても、今の時代らしさが反映された洋風な造りではなく、懐かしさを感じるしつらえが施されています。
新しくなり、別世界が広がるのではなく、帰ってきたようなほっとする懐かしさ。
全世代が使用する、地域住民のための空間であるからこその心遣いが表れています。
■全館バリアフリー
玄関スロープ、引き戸、手すり、トイレなど、全館バリアフリー設計で、どの世代の方も安心して使えるように設計されています。
また、多くの人が集えるように大きな下駄箱に広い玄関、そして、玄関を入ると正面には大きな掲示スペースが設けられました。
大きな空間も仕切って、使えるようになっています。
全世代が利用する公共施設は一般住宅とは違う配慮や工夫が必要です。
−10年後、20年後、そしてどの世代も使いやすい建物を目指して。−
小さな工務店だからこそできる家づくりがあります。
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お客様とともに、お客様に寄り添いながら、創りあげます。
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