【コラム】地盤について②
造成地
とくに傾斜地を利用した造成地の場合は、地盤を掘り進めて作る「切土」と土を盛り上げる「盛土」を連続させ階段状にします。切土は現状が残るのでまだよいのですが、盛土は土を持っただけなので転圧や締め込みが不十分だと地盤が軟かいままの場合があります。また切土と盛土にまたがって建設する場合は、不動沈下を起こす場合があります。
軟弱地盤
軟弱地盤とは水分を多く含んだ弱く軟かい地盤のことで、過去に川や海、湖沼地、水田であったことが多い場所です。地盤が軟弱だと、建物の自重で地盤が下がるだけでなく、地震の時揺れが増幅されたり、建物に甚大な被害をもたらす場合があります。
液状化現象
また砂質を主とした地盤で地下水の水位が高い地域には地震動により地盤の液状化現象がおこる危険性があります。東日本大震災時に、浦安ディズニーランド近くで起きた被害は、この現象が原因とされています。
地名の確認
敷地の調査の際にまずは地名を確認することをお勧めします。地名に「島」や「沖」「沼」「川」といった字が入っていると、過去に水害があったとか、水位の高い湿地帯であった可能性が高いです。また、市役所などの担当課で近隣の地盤データが閲覧できる場合があります。インターネットでわかる場合もありますので、活用してみてもよいですね。
とりあえず
選定段階初期の事について書いてみました。もちろん地盤が弱いからといって、建築出来ないわけではありません。まずは調査、そして検討を重ね、よい条件を探りながら計画を進めていくのがポイントと言えます。